エルコンドルパサーの

海外種牡馬のキングマンボを父に持つ外国産馬。雪によりダートに変更された共同通信杯を含む5連勝の圧倒的パフォーマンスを見せNHKマイルC(G1)で初G1制覇を果たした。

3歳秋初戦に毎日王冠(G2)に出走しサイレンススズカ、グラスワンダーとの対決が注目されるが、サイレンススズカの2着に敗れた。次にジャパンC(G1)に出走しエアグルーヴ、スペシャルウィークに次ぐ3番人気に支持された。結果はエアグルーヴに2馬身差の圧勝を見せ世代トップクラスの能力を証明した。

4歳になると凱旋門賞(G1)を大目標に置き海外遠征に果敢に挑戦することになった。 初戦のイスパーン賞(G1)では2着に敗れるが、続くサンクルー大賞(G1)に出走し2馬身以上の圧勝を見せた。 この勝利でフランスでの評価が高まり一気に注目されることになった。 一息入れた後、凱旋門賞(G1)の前哨戦フォワ賞(G2)に出走しクビ差の辛勝ながら勝利した。 順調に駒を進め、凱旋門賞(G1)では欧州最強馬の呼び声高いモンジューとの戦いが一気に注目されることとなった。 レースでは執拗なマークにあいたくないエルコンドルパサーがハナを切りペースを作り、モンジューはそれを見ながら中団で脚をためるレース展開となった。 直線に向き手ごたえ十分にエルコンドルパサーがリードを広げるが、ゴール前で脚をためていたモンジューの強襲にあい半馬身の差で破れ日本馬による凱旋門賞(G1)制覇は夢に終わった。 その後、現役を引退し種牡馬生活に入った。

ストーリー

名マイラーMiesqueの息子として、フランスでマイルG1を3勝の実績を挙げた。Kingmambo産駒には、当馬のほかにLemon Drop Kidがおり、日本では*アメリカンボスが重賞を勝っている。 母のサドラーズギャルは未勝利。当馬のオーナーがこの母馬を買い求めて、わざわざKingmamboを付けて当馬を生産したと言う経緯がある。 母系近親には名種牡馬Sadler's Wells、Nureyev、*Jade Robberyなどがいる世界でも名門の部類の母系。 当馬の父の母父がNureyevなので、ファミリーライン上のSpecial=Lisadellの4・4x3、Northern Dancerの3x4、従ってNureyev≒Sadler's Wellsの2x3という近親交配となっている。

二ノ宮厩舎に所属し、Kingmamboの初年度産駒として日本で競走馬デビューをし、デビュー当初は下級条件をダートで圧勝してきた。重賞挑戦は共同通信杯が初めてなのだが、降雪による芝コースの中止でダート変更、この「単なる重賞」を再びダートと言う舞台で圧勝した。この次が初芝になるNZT4歳Sなのだが、重馬場で圧倒的1番人気に再び応えて優勝すると、1番人気でNHKマイルカップに参戦、初めての堅い芝のレースで難なくG1制覇をものとする。夏を休養に当て、秋はジャパンカップを目標に、毎日王冠から始動。このレースでは、強豪のサイレンススズカ、*グラスワンダーとぶつかり合う。サイレンススズカのハイペースの逃げを終始追走し、サイレンススズカを苦しめようとするも直線半ばで逆に5馬身ほど突き放されてしまい、最後2馬身差まで追い詰めるも初の敗戦を喫した。但し3着のサンライズフラッグには5馬身の差がついていた。JCでは2000mを超える経験が嫌われたのか、それほど人気とはならず(4番人気位だっけ?)、しかしレースでは先行して早め早めの競馬、直線半ばで先頭に出るとエアグルーヴとス ペシャルウィークの追撃を許さない差を付けて優勝、日本調教馬の3歳馬として初のJCの栄冠に輝いた。JC史上最大着差(1998年当時)の2馬身1/2が評価され、インターナショナルクラシフィケーションではこの年の凱旋門賞馬Sagamixと同評価の126が与えられた。

  4歳の年はフランス遠征。初戦に選んだのはイスパーン賞で、すでに一叩きされている*Croco Rougeに直線半ばで差しきられてしまい、3/4馬身差の惜しい2着だった。次は英国のエクリプスSという案もあったようなのだが、フランスの前半戦の古馬チャンピオンを決するサンクルー大賞典に出走となった。出走馬は前年の凱旋門賞馬Sagamix、前年の仏愛ダービー馬*Dream Well、ドイツダービー馬Borgia、ドイツの年度代表馬Tiger Hillが相手。Tiger Hillのペースメーカーを前に見ながら4番手くらいでレースを進め、直線でTiger Hillに迫って残り300くらいで突き放し、2馬身半差の圧勝で海外G1制覇を遂げた。3着に更に2馬身半差で*Dream Well。レース中に若干の外傷を負ったのだが、この後は大目標の凱旋門賞に向けたローテーションが組まれ、前哨戦のフォワ賞が3頭立てでも相手がBorgiaと*Croco Rouge。直線で内からBorgiaに迫られるも短頭差粘りきってフランスで重賞2勝目。本番の凱旋門賞ではフランスの3歳の強豪、Montjeuが1番人気、当馬2番人気と言う状況。3番人気のキングジョージ勝ち馬Daylamiは、若干がれ気味の馬体で人気を落とし、4番人気に仏オークスとヴェルメイユ賞を連勝しているDaryaba、他に*Croco Rouge、Tiger Hill、Leggera、Borgiaなどが出走してまさに欧州最高峰のレースにふさわしい面子が集まった。レースは、Montjeuのペースメーカーが逃げず、絶好のスタートを切った当馬が鼻に立って逃げる展開(抑えようとしたが無理には抑えなかったよう)、直線残り400くらいで2馬身の差を保つも、中団からMontjeuが凄い末脚で追ってきて、残り100くらいで差しきられた。当馬は差し返そうとするも、概ねそのままの体勢で半馬身差のゴールインとなった。日本のJRAからJCや有馬記念、大井競馬場から東京大賞典に出てくれないかとの打診があったようだが、このままの戦績で引退、種牡馬入り。結局、当馬に一番の差を付けたのはMontjeuでも*Croco Rougeでもなく、サイレンススズカであった。インターナショナルクラシフィケーションでは、135のMontjeu、Daylamiに次ぐ134の評価。種牡馬シンジケート額は18億円。

  種牡馬としては、当馬が極めて偏った血脈を持っているだけに、これがどう出るかと言うことだろう。また、血の更新が早いという事も特徴として挙げられ、Nasrullah-Nearcoの数もさる事ながら、NureyevやSeattle Slewの位置というものを一種のアドバンテージとして利用することも考えられる。流行血脈の集合体のような格好となっているが、ここまでの集まり方であれば逆に異系血脈の取り入れも苦心がそれほどないと思うので、意外と多様な配合タイプの活躍産駒を送り出すかもしれない。初年度からオークス馬メジロドーベルに交配されるなど、期待の高さを窺わせている。

  2002年7月13日、腸捻転を発症、14日に手術を行ったが16日の夕方に死亡したとのこと。

エルコンドルパサー産駒の特徴

競走馬名:エルコンドルパサー

血統:父キングマンボ 母サドラーズギャル(サドラーズウェルズ)

父キングマンボは、名牝ミエスクの仔でトップクラスの良血を誇る海外種牡馬。幅広い距離適正を持つ仔を送り出し産駒にキングカメハメハ、アルカセットなど場所問わずの活躍を見せる大種牡馬。

母はサドラーズウェルズ産駒のサドラーズギャル。

エルコンドルパサー代表産駒

エルコンドルパサー産駒は、 馬体に幅のある産駒を送り出し芝、ダート問わない。今後が期待されたが3世代を残し早世した。近年はブルードメアとして存在を増してきている。

代表馬ヴァーミリアンがダートを中心に種牡馬を続けているが、後継を残せるような馬はでてきていない。 ブルードメアでは、芝やダートを問わずにG1馬を輩出するなど、いまだその影響力を発揮しているのは流石だ。

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