エルコンドルパサーの産駒傾向

エルコンドルパサー種牡馬データ

本馬はデビューから3戦をダートで圧勝し、欧州の芝でも活躍しただけあって、産駒にはスピードよりも力を要求されるダートで走る馬も多く、芝・ダート双方で好成績を残している。 一方で、本馬のスピードは伝えきれていないようで、上級産駒は短距離よりは中距離以上でその真価を発揮する傾向にあるかは微妙だ。 ミスタープロスペクター系らしく、ダート短距離から芝長距離など、極端な条件変更で穴を空けることがある。 全体として極端な早熟や晩成傾向は見られないが、2歳夏から息の長い活躍をするトウカイトリックや条件戦で頭打ちと見られていたサクラオリオンが7歳で重賞を2勝するなど、成長力を備えた産駒も多い。 当初は古馬の重賞において長距離戦や短距離戦を勝利する産駒が出ていたが、その後、芝の中距離戦の勝ち馬も輩出している。 ビッググラスやアイルラヴァゲインのようなスプリンターから、トウカイトリックやエアジパングのようなステイヤーまで輩出したという点では、母系や配合次第で様々なタイプの産駒を出せる種牡馬であろう。 牡馬に比べると牝馬の成績が極めて劣るという傾向が顕著であり、殆ど活躍馬が出ていなかったが、ラストクロップ世代のラピッドオレンジが2008年のTCK女王盃を制し、初の牝馬重賞勝ち馬となった。 なお、本馬はレコードとは無縁だったが、産駒はソングオブウインドの菊花賞(京都芝3000m)、ヴァーミリアンのジャパンカップダート(東京ダート2100m)・JBCクラシック(2008年、園田ダート1870m)、アイルラヴァゲインのクリスマスローズステークス(中山芝1200m・2歳)、コンドルクエストのきんもくせい特別(福島芝1700m・2歳)、ブラックコンドルの中京2歳ステークス(中京ダート1700m・2歳)、トウカイポリシーの障害オープン(中山芝3210m)と多くのレコードタイムを記録している。特に2005年の葉牡丹賞を勝ったナイトレセプションは、1分59秒9と日本で初めて2歳馬が2000mで2分を切るものであった。

エルコンドルパサーの逸話

独自の理論を持った血統通として知られるオーナー渡邊隆氏。 92年のタタソールズのセリ名簿でみつけたのがサドラーズギャルでした。 現役時代の戦績は9戦して未勝利。多くの人が素通りしたであろうこの馬に、渡邊氏が注目したのには理由がありました。 「4代母にラフショッドの名前がありました。ラフショッドの系譜からはサドラーズウェルズやヌレイエフなど、多くの名馬や名種牡馬が出ていました」 しかもサドラーズギャルは父がサドラーズウェルズということで同血クロスの血統構成を持っていました。 「母の父がシアトルスルーという点も気に入り、購入を決定しました」 しかし、体調不良ということでセリに出てこなかったサドラーズギャルをセリで落とすことは出来ませんでした。 そこで繋養されている牧場を調べ上げると、そこに使者を送り込みました。 使者はサドラーズギャルのあまりにみすぼらしい馬体に購入を留まることを薦めたが、 戦績や馬体は関係なく、その血統に注目していた渡邊氏は首を縦に振ることはありませんでした。 執念で購入したサドラーズギャルをケンタッキーに移動させ、キングマンボを種付けしました。 この時も『こんなに濃い近親交配はお薦めできない』とプロに言われたが自身の理論から種付けを決行。 そうしてエルコンドルパサーという名馬が生まれたのです。